伊東版 2019年03月15日
■市民懇話会、地区別に方向性示す 市、年度内に策定
第3次伊東市観光基本計画(2019~23年度)の内容について議論してきた同計画市民懇話会(磯川義幸会長)は14日までに、計画案をまとめて市に報告した。計画案では、観光地ビジョンに「リラックスできるまち いとう」を掲げ、全市的な取り組みの方向性、地区別の目指すべき姿などを示した。
懇話会は、市の強みを生かした観光振興の方向性(観光地ビジョン)として、「日々の疲れ、ストレスを心身ともに癒やせるまち」を目指すことが妥当と考えた。そこから「ゆとり」「快適」「休養」「息抜き」「くつろぎ」などのキーワードを「リラックス」という言葉に集約し、「リラックスできるまち いとう」を観光地ビジョンに決めた。
観光ビジョンを実現するための全市的な取り組みとして(1)観光プロモーションと情報受発信機能強化(2)インバウンド観光推進(3)推進体制構築―を挙げた。地区ごとの目指す姿として、宇佐美地区を「健康と癒やしのアウトドアビレッジ」、市街地地区を「温泉情緒あふれるリラックスタウン」、南部地区を「滞在型リフレッシュリゾート」と位置付けた。
観光・市民団体や関係事業所の代表ら23人でつくる同懇話会は本年度、4回にわたって会合を開き計画内容を議論してきた。地域の観光振興などの研究に取り組む「伊東みらい観光塾」の提言や市民の意見を盛り込み、計画案をまとめた。市は、懇話会の案を基に検討を進め、年度内に計画を策定する。
副会長2人と共に市役所を訪れて計画案をまとめた冊子を小野達也市長に手渡した磯川会長は「観光ニーズの変化は著しい。計画を早期に実施してほしい」と呼び掛けた。小野市長は「若い世代を含む多種多様な意見を盛り込んだ計画を活用して、時代の流れに柔軟に対応していきたい」と述べた。
【写説】計画案をまとめた冊子を小野市長(左)に手渡す磯川会長ら=伊東市役所