伊東版 2018年07月12日
■東海館など10カ所検証 「不適正」は公表、11月にマニュアルも
伊東市桜木町の伊東マンダリン岡本ホテル跡地購入を巡る贈収賄事件を受け、市は前市長の佃弘巳被告(71)が在任中に取得した公共事業用地の検証と再発防止、適正な土地取得マニュアルを作成するための「土地取得の業務見直し検討委員会」を立ち上げ、11日に市役所で第1回委員会を開いた。今後の進め方や9月に検証結果の報告を行い、11月にマニュアルを公表するなどのスケジュールを確認した。委員会は冒頭のみ公開。
委員は委員長の佐野博之副市長と、総務、建設、観光経済、教育部の部長、課長、有識者の税理士2人、司法書士1人の計14人で構成する。道路、河川を除く10カ所の土地について検証する。
佐野委員長は「前市長在任時の土地取得の事務の検証をゼロベースで行い、問題点、課題を洗い出す。マニュアルは実効性があり、どんな場合にも生きるものを作っていく」と検討委設置の目的を説明し、不適正な部分が判明した場合は公表していく、とも述べた。小野達也市長も委員会であいさつし、第三者の視点による意見、指摘が有効な検証とマニュアル策定につながるとの考えを示した。
検証の対象となる10カ所の土地は次の通り。カッコ内は住所、広さ、契約日。
東海館土地(東松原町、798平方メートル、2006年4月1日)▽松川藤の広場隣接地(旧斉藤ビル跡地、渚町、72平方メートル、06年7月6日)▽清掃事務所移転用地(荻、4205平方メートル、09年3月12日)▽松川藤の広場隣接地(同広場トイレ裏、渚町、674平方メートル、11年5月30日)▽消防庁舎隣接地(桜木町、83平方メートル、11年9月30日)▽宇佐美臨海テニス場跡地(宇佐美、6276平方メートル、11年10月17日)▽生涯学習センター駐車場用地(桜木町、538平方メートル、13年8月7日)▽広野保育園隣接地(広野、661平方メートル、14年12月16日)▽生涯学習施設建設用地(マンダリンホテル跡地、桜木町、4029平方メートル、15年7月21日)▽本郷公園隣接地(馬場町、93平方メートル、17年10月11日)
【写説】第1回伊東市土地取得の業務見直し検討委であいさつする小野市長(中列右から3人目)=市役所