伊東版 2018年05月28日
■駅前再開発、準備室を検討 保育士確保へ独自施策も 多目的グラウンド、着手へ
伊東市の小野達也市長(55)は28日で、就任から1年となる。市のトップとしてどういう思いで行動してきたのかをはじめ、選挙公約に掲げたボトムアップによる市政運営、伊東駅前周辺整備の進ちょく状況、大きな問題になっている大規模太陽光発電施設(メガソーラー)建設への対応−などについて聞いた。
−まずは、1年を振り返っての感想を聞かせて下さい。
小野市長 この1年は行事など可能な限り出席した。目いっぱい走り続け、あっという間に過ぎた。やっと市長という役職の様子もつかめてきた。
−最も力を入れてきたことは何ですか。
小野市長 皆さんの声を丁寧に聞くことに努めてきた。守るべきものは守り、変えるべきものは変えると言ってきたが、守るべきものとは今まで進行してきた事業などやるべきものをしっかりとやること。変えるべきものとは観光地としての在り方などであり、変える準備ができた。
−具体的に教えて下さい。
小野市長 長年の懸案事項だった伊東駅前再開発は必ず動かすという気持ちで臨んでおり、駅トイレの改修計画も進み始めた。駅前広場も利用者が使いやすいよう具体化していく。本年度は新しい基本構想をつくり、来年度になるが、専任の駅前再開発を担当する係(準備室)の設置も考えている。
−子育て支援についてはどうですか。
小野市長 まず就学前1年間の教育費の無償化、子育て支援医療費の助成対象年齢を18歳まで拡充したが、経済的な面だけでなく、0~2歳児で37人もいる待機児童をゼロにするためには、保育士の確保が大事。国の支援の動きに合わせ、市独自の取り組みも行っていきたい。
−市街地の活性化、市内経済の回復をどうしていきますか。
小野市長 入り込み客は横ばいか若干のプラスとみているが、消費金額は冷え込んだままだ。ブランド化していくことが大事であり、例えば、伊東でなければ食べられない、見られない、買えない−などがなければと思う。素材はあるのでしっかりとメニューを整備していく。ボトムアップを推進したことで、自分が何をやれるのかを考える市民がだんだんと多くなってきた。前向きな考えを持っている人たちを全面的に応援していく。
−八幡野地区のメガソーラー建設に対する市の対応はどうでしょうか。
小野市長 白紙撤回の気持ちは今も変わっていない。これまでもできうる限りの対応はしてきたし、今も続けている。だが一方で、行政手続きは進めなければならない。これから工事が始まれば、監視、監督をしていくし、問題があればしっかりと対応していく。
−任期中に必ず実現させたいものは何ですか。
小野市長 サッカーのできる多目的グラウンドの工事には着手していきたい。図書館・文化ホール建設についても本年度中に場所を選定し、任期中に基本設計までは終わらせたい。
−最後に、伊東市の未来についてどう考えていますか。
小野市長 海や湖、山をはじめ観光資源に恵まれた土地柄、そこに住むおおらかな人柄など、伊東の持つポテンシャルをしっかりと発揮すれば、必ず生活は良くなり、多くの人が夢、希望を持てると信じている。
【写説】就任1年を振り返る小野市長