伊東版 2018年02月24日
■来月2日に不服申し立て 説明難色に怒りあらわ
伊東市八幡野地区に建設が計画されている大規模太陽光発電所「伊豆高原メガソーラーパーク発電所(仮称)」に反対する住民団体は23日、市役所を訪れ小野達也市長らと面談、市が事業者に宅地造成等規制法(宅造法)の許可を行ったことを不服として、市を相手に行政訴訟を起こす意向を伝え、宅造法の許可を下ろしたことへの説明などを求める抗議文を提出した。行政不服審査法に基づく申し立ては3月2日に行う見通し。
伊東メガソーラー建設の中止を求める会(関川永子代表)など計画に反対する複数の住民団体は前日の22日夜、市生涯学習センター池会館で会合を開き、市が先に発電事業を認めた現状などを報告。事業許可の取り消しを請求する行政訴訟と、発電所建設工事の差し止めを求める仮処分申請の準備を進めることで合意した。また3月1日までに計画地周辺の住民、漁業者、ダイバーらで原告団を組織する方針も固めた。県が森林法に基づく許可を出した際には、県への行政訴訟も行う構えという。
関川代表は「きちんとした住民説明会が一度も開かれていない状態で許可を下ろしたことは住民無視と言わざるをえない」との抗議文を読み上げ、小野市長へ提出。小野市長は住民への説明に関し「要求があれば情報公開には協力できる」とする一方、「皆さんが市に対し訴訟すると宣言されている中で、職員が行って説明することはなかなかできなくなった」と難色を示した。関川代表は「訴訟が住民説明の回避の理由になるのは理解できない」と怒りをあらわにし「市と私たちの考えが、法廷の場でどのように判断されるのか見ていきたい」と語った。
【写説】メガソーラー建設計画に反対する団体の会合に出席した参加者=生涯学習センター池会館