伊東版 2017年06月03日
伊東市は2日、八幡野地区に計画されている大規模太陽光発電施設の設置に反対する団体の考えを知るための研究会を初めて開いた。7団体のメンバー約30人が市役所に集まり、小野達也市長や担当部課の職員に反対理由を説明し、意見を述べた。小野市長は「事業者に計画を見直すよう、なるべく早くできれば今月中に伝えたい」との考えを示した。
研究会に出席したのは、八幡野・赤沢両区、環境団体、市民団体、ダイバーと漁業者でつくる団体など。それぞれの団体の代表が▽森林伐採による保水力低下▽景観破壊▽海へのダメージ▽伊豆半島ジオパークへの悪影響▽地下水の汚染―などを挙げて、建設に反対した。
市都市計画課によると、市に対して土地利用の事前申請が出されており、現在指導要綱に基づいて対応している。届け出によると、計画区域が105ヘクタールで、太陽光パネル設置区域は47ヘクタール。発電量として43メガワットを見込んでいる。このほか、市に宅地造成規制法、県に森林法の許可申請がそれぞれ出されている。
意見交換を終えた小野市長は「皆さんの考え、思いがよく分かった。事業者に対し、反対する理由をしっかり示す必要がある。これから市と県のできることを調査していく。早い段階で結論を出せるよう努める」と述べた。
【写説】研究会であいさつする小野市長=市役所