「読書以外でも気軽に」
-なぜ今、図書館を造るのか。
市民アンケートの建て替えが必要な施設で図書館は上位。各地区や専門家、若者対象の会議で丁寧に意見を聞き進めてきた。
-新図書館は蔵書数が1.5倍に増え大規模化する。
図書館は町の文化力を示す指標。従来は蔵書も面積も足りず、国の基準なら町レベル。市民憲章1番は「文化を高め教養を豊かにしましょう」。私は丸6年産業に注力したが形に残らない。文化と教育は未来に残る投資だ。
-文化と教育への思いは。
今まで市政で欠け過ぎていた。観光会館は古く、図書館は雨漏り。やるべき時期にやらなかった。市民の向上心で多くの文化が残ったが、市は積極的に応援したように思えない。新図書館で子どもが勉強して上級校へ行き、伊東で起業し、家族をつくれるようしたい。
-新図書館は機能が大きく変わる。
第三の拠点、自宅ではない市民の居場所だ。名目は図書館だが読書以外の目的で来ていい。110台の駐車場で待ち合わせし、カフェで食事し、目を閉じ休む、涼むのもいい。
-新図書館の市政全体への影響は。
伊東はテレワークなどで若い移住者が増えた。図書館が拍車を掛け、長泉町のように若者が集まりうる。
-反対運動が一部で起きている。
事業は広報や新聞に載り、計画づくりに市民も参加した。今になり「誰が決めた、偉い人が決めたの」と言われるがみんなで決めてきた。
-緑の多いデザインの理由は。
県立中央図書館の設計案とそっくりでまねされたかな(苦笑)。時代に応じ脱炭素などを盛り込んだ。
-観光会館建て替えを先行すべきだという意見もあるが。
文化ホールは相当の面積が必要。図書館は適地があり、各種会議の意見を踏まえ図書館の先行を決めた。